ホテルでの演奏の仕事も少しずつ再開して来ました。
4月〜8月まではキャンセルが相次ぎ、たまに行ってもロビーにはお客さんが誰もいなくてしーんと静まり返っていました。そんな光景は今まで見たこともありませんでした。それが先月くらいからはロビーも賑やかになり活気が戻って来ています。
週末は横浜のホテルの70階にあるラウンジでの演奏でした。
ホテルのラウンジでの演奏、私は結構好きです。ライブとは違い派手に自分を主張するような演奏はできませんが、お食事やお酒やお喋りを楽しんでいるお客様の邪魔にならないようにジャズの演奏で彩りを添えることによって、その場所の空気感が変わって上質な空間になる。そんな演奏がしたいなと思って弾いています。
以前、お客様から「今夜はニューヨークのバーにいるみたいな気分になれた、ありがとう。」と言われてとても嬉しかったことがあります。
たとえBGM的な存在であっても丁寧に緊張感を持って演奏すること。その空間にどんなふうに自分の演奏が響いているのか想像しながら演奏すること。ライブの時のような振り切った演奏はしなくても、ライブの時のようなダイナミクスは出せなくても、綺麗に響く音でグルーブを感じられる演奏をすること。そんなことを意識しながら、時々幸せそうなお客様たち(ほとんどカップルなので・・・)を眺めながら演奏していると、30分四回のステージはあっという間に過ぎていきます。