ピアノの正しい弾き方/正しい運指を身につけよう

ピアノの演奏において、どの指を使って弾くのか?=運指はとても重要な要素です。間違った運指で弾こうとすると、どれだけ練習しても弾けない所はいつまでも弾けないし、逆に運指を変えるだけで弾けなかった所がスルりと弾けてしまったりします。

指番号:それぞれの指に付けられている番号で、どの音をどの指で弾くのかを示します。右手も左手も、親指から小指に向かって、1、2、3、4、5と番号が付けられています。

目次

右手の正しい運指と手首の使い方

右手の運指 指のくぐらせ方 かぶせ方

当たり前ですが、指は5本しかありません。そのまま弾いていけば ドレミファソと5つの音を弾いただけで指が足りなくなってその先は弾けなくなります。

そこで、指を指の下でくぐらせたり、また指を指の上にかぶせたりすることが必要になってきます。 要となるのは、親指(1の指)です。くぐらすのは1の指。 かぶせる時は、1の指を軸にして他の指をかぶせます。

指間の幅をひろげる

隣の指で隣の音を弾くのではなく、離れた音を弾く場合もありま す。ドを1の指で弾いて、2の指でレを弾くのではなく、ミの音 を弾く場合もあります。弾くフレーズによって考えて工夫をします。

ある程度慣れてくれば、弾きやすい指使いを自然に自分で見つけられるようになります。

手首の移動

離れた音に滑らかに飛ぶために、指を滑らかにくぐらせたりかぶせたりするために、手首をスライドして移動させることを心がけると良いです。指だけで弾こうと思わずに、手首も一緒に連れていってあげるというイメージでしょうか。

次の動画をご覧ください。(音声が出ますのでご注意ください)

指間を広げる/手首の移動

これらの基本を踏まえた上で、自分が弾きやすい指使いで弾けば 良いのですが、大切なのはどの指を使って弾くのかを決めて固定 して練習することです。 どの指を使うのか迷っているといつまでもそのフレーズはうまく 弾けません。

メジャー・スケールを弾いて練習しよう

運指の練習のためには、まずシンプルなスケール練習から始めると良いです。

では実際に右手の指でCメジャー・スケールを弾いて練習してみましょう。

右手では、上行する時(鍵盤上を右に行く時)は指をくぐらせ、下行する時(鍵盤上を左に行く時)は指をかぶせます。

右手で弾くメジャー・スケール

次の動画をご参考に練習してください。(音声が出ますのでご注意ください)

左手の運指と手首の使い方

ピアノの演奏は両手を使って成立するものです。右手だけで弾いていても、ピアノという楽器を演奏する楽しさは味わえません。ほとんどの人が右利きだと思いますので、どうしても右手より左手の動きがぎこちなくなってしまいますが、練習次第で段々動くようになっていきます。

そして、ここが他の楽器と決定的に異なるところですが、右手と左手は、ほとんどの場合お互いが異なる動きをします。

ここで初心者の方には最初の壁が訪れるわけですが、ここを乗り越えていかないとピアノの楽しさを味わえないので頑張って少しずつ練習しましょう!

左手の運指 指のくぐらせ方 かぶせ方

それでは、左手の指の基本的な動きを練習しましょう。

左手の指番号も、右手と同様に親指から小指に向かって1、2、3、4、5です。

左手でも要となるのは、親指(1の指)です。くぐらせるのは親指、指をかぶせる時は親指を軸にして他の指をかぶせます。

左手でメジャー・スケールを弾く

まず左手でドレミファソラシドを弾いて左手の指を動かす練習をしましょう。

左手で弾く C major scale

次の動画をご参考に練習してください。(音声が出ますのでご注意ください)

しつこいようですが、大切なことなのでもう一度言います。左手でも、要となるのは親指(1の指)です。くぐらせるのは1の指、かぶせる時は1の指を軸にして他の指をかぶせます。このことを意識することが、ピアノの運指に慣れるためのコツです。

左手では、上行する時に1の指を軸にして指をかぶせ、下行する時に1の指をくぐらせます。

右手も左手も、指だけで弾こうと思わず、手首をスライドさせて動かすことでスムーズに楽に弾くことができます。

渥美知世のアイコン画像渥美知世

最初は速く弾く必要はありません。手の動きが滑らかになるように気をつけてゆっくりと練習してくださいね!

アイキャッチはRobertoChignoliによるPixabayからの画像

この記事を書いた人

tomoyo atsumiのアバター tomoyo atsumi Jazz Pianist / Composer

音楽学校で30年間にわたり講師を務めてきた経験をお伝えするために当サイトを執筆、運営しています。ポピュラー・ピアノやジャズ・ピアノを弾けるようになるために取り組んできた方法や知識を中心に読者の皆さまのお役に立つ情報を公開しています。

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